【季譜の里】宿泊記|湯郷温泉で花と美食に癒やされる大人の隠れ家

ー岡山県
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岡山県・湯郷温泉にある「季譜の里(きふのさと)」は、館内90ヶ所以上に飾られた野の花と、心地よい全館畳敷きが評判の温泉旅館です。今回は、露天風呂付スイートルームに宿泊し、贅沢な会席料理「贅-zei-の御膳」を堪能してきました。世界的なデザイン賞を受賞した空間美や、実際のサービスの質、そして少し気になった点まで、季譜の里での宿泊体験を包み隠さずレポートします。

湯郷温泉【季譜の里】に宿泊した理由と第一印象

今回、私たちが岡山への旅行で季譜の里を選んだ一番の理由は、「評判の良いおもてなし」と「花に囲まれた空間」に惹かれたからです。シニア世代の私たち夫婦にとって、慌ただしい日常を忘れ、美しいものを愛でながらゆっくり過ごす時間は何よりの贅沢。

口コミ評価の高さと、「館内の至る所に生花が飾られている」という情報が決め手となり、予約ボタンを押しました。

到着から感動!全館畳敷きの心地よさ

宿に到着すると、スタッフの方がすぐに駐車場まで出迎えてくれました。荷物を預け、期待に胸を膨らませて玄関へ。

まず驚いたのは、玄関で靴を脱ぐスタイルであること。季譜の里は廊下もロビーも全て「畳敷き」になっており、スリッパを履く必要がありません。足の裏に伝わる畳の感触が柔らかく、まるで自宅にいるような、あるいはそれ以上の開放感に包まれます。

ロビーに入ると、早速美しい野の花がお出迎え。華美すぎず、それでいて凛とした存在感を放つ生花のアレンジメントに、妻も「素敵ね」と声を弾ませていました。チェックイン時の対応もスムーズかつ丁寧で、「あぁ、良い宿に来たな」と直感しました。

【季譜の里】の客室レビュー|露天風呂付スイートの贅沢

今回私たちが宿泊したのは、「露天風呂付スイートルーム」です。特別な記念日ということもあり、少し奮発してこのお部屋を選びました。

木の温もりと洗練されたデザイン

お部屋に一歩足を踏み入れると、そこには木の温もりとモダンなデザインが融合した上質な空間が広がっていました。
2023年に世界三大デザイン賞の一つ「iF DESIGN AWARD」を受賞したnottuo氏が手掛けた空間だけあり、家具一つひとつにこだわりを感じます。自然木を使用した無垢の家具は手触りが良く、派手さはないものの、洗練された「本物」の気配が漂っています。

部屋にいながら温泉三昧

客室露天風呂からは、湯郷の穏やかな山々を借景にした庭園を望むことができます。
自分たちだけの空間で、好きな時に好きなだけ名湯・湯郷温泉を楽しめるのは、まさに至福のひととき。お湯の温度もちょうど良く、風に揺れる木々を眺めながらの入浴は、日頃の疲れを芯から溶かしてくれました。

こだわりのアメニティと設備

部屋の設備で感動したのは、コンセントや延長コードの配置です。「部屋に入ったらまず充電」という現代のニーズをよく理解されており、枕元や使いやすい位置に電源が確保されていました。
また、作務衣やタオルの質感も良く、ストレスなく過ごせる工夫が随所に感じられます。

【季譜の里】の温泉・大浴場を徹底レポート

客室露天風呂も素晴らしいですが、やはり大浴場も外せません。季譜の里の温泉は、肌に優しいアルカリ単純泉。

薬石蒸風呂でデトックス

特に印象に残ったのが、低温のサウナのような「薬石蒸風呂(やくせきむしぶろ)」です。
床に敷き詰められた薬石の上に横になると、じんわりとした温かさが背中から伝わってきます。短い時間でも身体がポカポカと温まり、無理なく汗をかけるので、高温サウナが苦手なシニア層にも強くおすすめできます。

大浴場は清掃が行き届いており、露天風呂では季節の風を感じながらリラックスできました。湯上がりには肌がしっとりとし、湯郷温泉が「美人の湯」と呼ばれる理由がわかった気がします。

【季譜の里】の食事|夕食「贅-zei-の御膳」のクオリティ

旅の最大の楽しみといえば、やはり食事です。今回は量より質を重視した【豪華料理】贅-zei-の御膳プランを選びました。

五感で味わう瀬戸内と里山の恵み

夕食は、山陰と瀬戸内の海の幸、そして里山の恵みをふんだんに取り入れた会席料理。
一品一品がまるで芸術作品のように美しく盛り付けられており、運ばれてくるたびに歓声が上がります。

味付けは繊細で、素材本来の味を活かした優しい味わい。「美味しい料理を少しずつ楽しみたい」という私たちの年代にはぴったりの量と質でした。
また、食事中はハーブをブレンドしたナチュラルドリンクなどが無料で楽しめる「インクルーシブ」スタイルなのも嬉しいポイント。お酒が飲めない方でも、料理に合わせたドリンクペアリングを楽しめます。

心温まるサプライズと「箸」の贈り物

実は今回、妻の誕生日を兼ねての旅行だったのですが、夕食時の会話の中でそのことを何気なくスタッフの方に話しました。すると、なんとサプライズでのお祝いをしてくださったのです。
さらに驚いたのが、夕食後に使用したお箸をプレゼントとしていただけたこと。しかも、そのお箸には私たちの名前が刻まれていました。

「食事の時から使いやすいお箸だねと話していたんです」と伝えると、スタッフの方が笑顔で応えてくださり、そのホスピタリティの高さに胸が熱くなりました。このお箸は、今でも旅の大切な思い出として自宅で愛用しています。

【季譜の里】のその他施設と気になった点

館内はまるで美術館

食後は館内を散策しました。前述の通り、館内には90ヶ所以上もの生花が飾られており、それぞれ表情が異なります。また、中堅作家による焼き物の器やアート作品がさりげなく配されており、館内全体がギャラリーのような雰囲気です。

唯一残念だった点:布団敷きの対応

素晴らしい滞在でしたが、1点だけ残念に感じたことがありました。
夕食を終えて部屋に戻ると布団が敷かれていたのですが、ソファの上に置いていた私たちの荷物や服が、少し雑に移動されているように感じました。

すぐにフロントの方にお伝えしたところ、大変誠実な謝罪をいただきました。その後の対応が素晴らしく、私たちの気持ちを汲み取ってくださったので、怒りというよりは「今後に期待したい」という気持ちになりました。
人間がサービスを行う以上ミスはつきものですが、その後のリカバリーを含めて、やはり信頼できる宿だと感じました。

【季譜の里】の宿泊レビュー総評|こんな人におすすめ

翌朝、チェックアウトを済ませて車に向かうと、私たちが駐車場を出て見えなくなるまで、スタッフの方が手を振って見送ってくださいました。最初から最後まで、心のこもったおもてなしに包まれた1泊2日でした。

総合評価とおすすめしたい人

季譜の里は、以下のような方に特におすすめです。

  • シニア夫婦・カップル: 静かで上質な空間と、体に優しい美食を求めている方。

  • 三世代旅行: 子供からお年寄りまで、全館畳敷きで安心して過ごせます(孫連れの口コミも高評価です)。

  • おもてなし重視の方: マニュアル通りではない、心のある接客を受けたい方。

決して安い価格帯ではありませんが、食事のクオリティ、施設の快適さ、そして何よりスタッフの方々の温かさを考えれば、コストパフォーマンスは非常に高いと感じました。

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