和の宿 ホテル祖谷温泉|50代からの夫婦旅におすすめ。阿波牛とジビエを堪能し、美肌の湯に癒される祖谷の夜

ー徳島県
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日本三大秘境で“地球”を感じる湯浴みを。断崖の宿「和の宿 ホテル祖谷温泉」滞在記

旅の目的が「観光地巡り」から「宿そのもの」へと変わってきた、今日この頃。
四国の山深く、地図を眺めるだけでもため息が出るような秘境に、どうしても一度は訪れておきたい宿がありました。

徳島県三好市、**「和の宿 ホテル祖谷温泉」**です。

今回は、かねてより憧れていた露天風呂付き客室**「ふたりじめ」**を予約し、徳島が誇る阿波牛とジビエ料理を堪能するプランを体験してきました。「秘境の宿」という響きに胸を躍らせつつも、移動や快適性に不安を感じている同世代の方も多いはず。
実際に足を運び、肌で感じたその一部始終を、包み隠さずレポートします。

断崖絶壁に立つ「天空の館」へ

アクセスは決して便利とは言えません。くねくねとした山道を抜け、有名な「小便小僧」の像を横目に少し進んだ先に、その宿は現れます。
車を降りた瞬間、ひんやりとした山の空気が頬を撫でました。ふと視線を谷底へ落とすと、吸い込まれそうなほどの絶壁。建物はその断崖に張り付くように建てられています。

ロビーに足を踏み入れると、ガラス越しに広がるのは一面の「祖谷(いや)ブルー」。
深く切り立ったV字渓谷の迫力に、長旅の疲れも一瞬で吹き飛びました。「これを見るためにここまで来たのだ」という納得感が、チェックインの瞬間から込み上げてきます。

【客室】誰にも邪魔されない特等席「ふたりじめ」

今回宿泊したのは、露天風呂付客室「ふたりじめ」
扉を開けると、そこはモダンと和が調和した大人の隠れ家でした。

足裏に心地よい畳の感触と、高級オーディオ「BOSE」から流れる静かな音楽。そして何より目を奪われるのが、テラスに備えられた専用の露天風呂です。
部屋のお風呂は、好きな時に、好きなだけ入れるのが最大の贅沢。蛇口をひねれば注がれる温泉に身を沈め、目の前の大自然を独占する時間は、まさに部屋名の通り「景色をふたりじめ」している感覚です。

お部屋にはマッサージチェアも完備されていました。湯上がりに体を預け、もみほぐされながらぼんやりと渓谷を眺める……これぞ、大人の休日の極みではないでしょうか。

【温泉・施設】ケーブルカーで谷底へ。至福の源泉かけ流し体験

さて、この宿のハイライトは何と言っても**「谷底にある露天風呂」**です。
ロビーから約170メートル下の谷底へ向かうため、なんと専用のケーブルカーに乗り込みます。

傾斜角42度、約5分間の空中散歩。ガタゴトという音とともにゆっくり下っていくその時間は、日常から非日常へと切り替わるスイッチのよう。
眼下にはエメラルドグリーンに輝く祖谷川が近づいてきます。この移動自体が、ちょっとしたアトラクションのような楽しさがあり、童心に帰ったようなワクワク感を覚えました。

谷底に到着すると、硫黄の香りが鼻をくすぐります。
いざ入湯。
「あ、ぬるい。でも、気持ちいい」

ここの源泉は38〜39度と体温より少し高い程度。最初は少しぬるく感じるかもしれませんが、この温度だからこそ、のぼせることなく長湯が楽しめます。
泉質はアルカリ性単純硫黄温泉。pH9.1という数値が示す通り、お湯は驚くほどトロトロです。まるで化粧水に浸かっているかのような感覚で、肌を撫でるとツルリと滑る。
目の前を流れる川のせせらぎ、木々のざわめき、鳥の声。五感すべてが自然に溶け込んでいくような、深いリラクゼーション体験でした。

※シニアの方へ一点アドバイス:
「温まり足りない」と感じた場合は、貸切風呂や内湯など、加温された温かいお風呂を仕上げに利用するのがおすすめです。

【食事】阿波牛とあめご、そして鹿肉。滋味あふれる「阿波の食卓」

夕食は、渓谷を見渡せる「渓谷のレストラン」でいただきました。
今回選んだのは、徳島のブランド牛**「阿波牛」のローストと、川魚「あめご」**の姿造りがついた特別会席です。

まず驚いたのは「あめご」のお造り。
川魚を刺身で食べるのは新鮮さが命。恐る恐る口に運ぶと、臭みは一切なく、コリコリとした歯ごたえの後に上品な甘みが広がります。

続いて運ばれてきた**「鹿肉のロースト」**。
ジビエに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの鹿肉は全くクセがなく、驚くほど柔らかい赤身肉。噛みしめるほどに肉本来の旨味が溢れ出します。

そしてメインの阿波牛。きめ細やかなサシが入ったお肉は、口の中の温度だけでとろけてしまうほど。脂がしつこくないため、我々の年代でも胃もたれせず最後まで美味しくいただけました。

締めには祖谷地方の郷土料理「そばすべし(そば米を使ったとろみのある汁物)」が登場。素朴で優しい味わいが、旅の夜をほっこりと締めくくってくれました。

【総評】不便さを超える「感動」がそこにある

「和の宿 ホテル祖谷温泉」での滞在を振り返ると、単なる宿泊以上の体験が得られたと感じます。

もちろん、注意点が全くないわけではありません。
断崖に建つ構造上、館内は階段での移動が多いです(一部エレベーターなし)。足腰に大きな不安がある方は、予約時に「移動の少ないお部屋」を相談するか、あるいは事前に宿へ確認を入れることを強くおすすめします。

しかし、その「秘境ならではの不便さ」を差し引いても、
「あのトロトロの湯に浸かりながら見上げた空」
「ケーブルカーで谷底へ降りていく高揚感」
は、ここでしか味わえないプライスレスな価値があります。

慌ただしい観光旅行ではなく、宿にこもって温泉と美食、そして圧倒的な絶景に身を委ねる。
「次の旅行は、本当にいいものを少しずつ味わいたい」
そんな本物志向の大人たちにこそ、ぜひ訪れてほしい一軒です。

肌に残るほのかな硫黄の香りと共に、家路についてもまた「帰りたい」と思わせてくれる、そんな名宿でした

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